【社会人サークルの運営に活かせる】成功話よりも失敗話の重要さ | 一般社団法人 社会人サークル協会

【社会人サークルの運営に活かせる】成功話よりも失敗話の重要さ

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失敗談

成功物語は語られるが、失敗物語は誰も語らない

失敗 商売に成功した人の成功物語は多くの店主の興味を引きつけます。そこで、成功店の成功の秘訣や店主の生き方などが書かれた書籍や、成功事例の特集を組んだ雑誌などがたくさん出版されます。また、経営コンサルタントも成功店の分析を行っては「こんな風にすれば成功する」ということを盛んに説明するのです。確かに店の成功物語は店主達に多くのヒントや明日を生きる勇気を与えてくれます。

しかし、成功者にはもともと優れた資質や様々な条件がそろっていることが多いので、一般の店主にはすぐに参考にならないものも多いのです。本来は成功物語よりも失敗物語の方がはるかに現実に近く参考になりやすいはずなのですが、失敗物語を詳しく話そうという店主も、またそこから学ぼうとする店主もほとんどいないのが現状です。

人に失敗体験を伝える事の難しさ

成功まず、自分の失敗体験を他人によく分かるように説明することはとても難しいことです。また、一般に成功した店主はその経験を喜んで話しますが、失敗した店主は失敗の原因をきちんと分析したり深く反省したりして他人に話して聞かせることを好みません。

また、経営コンサルタントも店主にはあまり失敗した店の事例を話したがりません。確かに、立地の悪い店を改装したがうまくいかなかったとか、思い切って移転したらそこも駄目だったなどという話ばかりしていたのでは、店主は意気消沈してやる気を失ってしまいそうです。もしもそんなことになったら仕事に差し支えてしまうので、コンサルタント等はあまり失敗事例を離さないように配慮しているのです。

そして、何よりもこれといった成功を経験していない大多数の店主たちが失敗物語に興味を示しません。なぜなら、このような店主たちにとって失敗物語はそのまま自分達の現実に直結してしまうからです。失敗物語に学ぼうとすると、今すぐに現在の状況を改善しなければならなくなるので、彼らはなかなかそれを受け入れようとしないのです。

一般に、どんなに大きな店の店主であっても、自分の店や経営方法の問題点を指摘されることを好みません。店の現実を見つめて問題点を改善することが長期的に見て一番正しい方法だとわかっていても、それが多くの労力を伴う場合には、どうしても今の方法を変えるのは不可能だとか、立場上、従来の方針を変更できないなどと思いたくなるのです。

その点、成功物語を聞く場合には、成功者の行動に感心したり感激したりするだけでいいので、店主にとってはほとんど苦しいことがありません。「明日から自分をもっと頑張るぞ!」と思うことは自分が認めたくないことを受け入れるよりもはるかに簡単で気持ちの良い行為です。また、実際に何かしてみようと思った時には、成功者が行ったたくさんの行動の中から自分が気に入ったものを一つ二つ取り入れただけでも、十分に何かをやったという気分になることができるので成功物語は人気があるのです。

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